続ピカ待ち☆MD twin DIARY

新鮮分割胚移植で授かった我が子は、一卵性の双子だった! 妊娠経過や日々の記録、まとめなど。

双子出産当日・緊急帝王切開術

      2015/09/02

出産体験記・前回記事からの続きです。

名前・術式の確認が終わると、入口からすぐ近くの部屋に車いすで案内される。

2個ぶんの新生児用の診察台、保育器が用意されている。ああ、双子を産むんだな、と思う。

車いすから手術台に上がるよう指示され、重くて痛いお腹を支えながら硬い手術台の上へ自力で移動。

横たわり、あとはなされるがまま。心電図・血圧計・SpO2モニター装着され、通常の手術の準備が着々となされていく。

手術に立ち会う小児科DR(2名)や、麻酔科DR(1名)からの挨拶あり。麻酔科は、優しそうな女医さん。

無影灯(手術用のライト)は金属製ではなく、術野は映り込まないな、と思う。手術台の上から見る景色。周囲ではスタッフが忙しく動き回っている。

「それでは、麻酔をしますので、右を下にして横向きになりますね」

いよいよ、初・腰椎麻酔。よく、体験ブログなどで、この横向きに丸まるのが辛かったという記事を見かけたけれど、うまく出来るかな。オペ看が一人介助についてくれ、とりあえず臍を見ながら丸まってみる。

「肩は下げないで」「もっと膝はお腹につくように」「お臍を見て」etc..

うーん、確かに、難しい。お腹が邪魔というよりも、この体でどうしたら丸くなれているのかが、良く分からない。努力はしてるのだけど…これでいいのかな。一生懸命、おへそを見ながら、縮こまる。

背中側では麻酔科の先生が腰椎の場所を確認している。腰を触られる(当たり前だけど…)ものだから、つい、くすぐったくて動いてしまう。

「動くと私が痛い思いしちゃうので、ちょっと我慢してくださいねー」と麻酔科DR。ほんとすいません…。

ようやく姿勢も定まり、麻酔を打つ位置も定まり、「ここからはもう動かないでくださいね」と言われいよいよ麻酔。細い針で局麻した後、本番の針を刺しているはずだけど、ほとんど痛みは感じず。押される感じも、あまりなく、ほぼ何も感じないまま終わる。

また仰向けに戻り、麻酔を効かせるために台が左下・頭下に傾く。

腕が固定され、首から下はもう布の壁ができていて見えなくなっている。お尻のあたりから、じわじわと、ぽかぽかするような感覚が広がっていく。触られている感覚は分かるけれど、痛みはもう感じない。足を広げられ、尿道カテーテルを入れられているのは分かるけれど、痛くない。変な感じ。

そのうち、アイスノンが用意され、麻酔がどこまで上がったかの確認がされる。

「これは冷たいですか?」胸の下は全く感じず。腋、腕、手、と上がってきて、二の腕あたりでようやく冷たさを感じる。手のあたりは、頬と同じくらいの冷たさ。「けっこう上がっちゃったね」ということでベッドの向きがまた修正される。

息苦しかったり、気持ち悪かったりということは全くなく。ただ、ぽかぽかして温泉にでも入っているような感じ。どちらかというと心地よい。足や尿道は、もう力を入れようとしても動かない。

そのうち、産科DRが入ってきた気配があり(布で見えない)、消毒・布をかけられている感覚あり。術野も整ったところで、スタッフがそれぞれに自己紹介(私にではなく)、術式の確認(CK上昇のため緊急帝王切開をしますというプレゼン)を終え、いよいよ「宜しくお願いします」という掛け声とともに手術スタート。

引っ張られたりしている感覚はなんとなくあるものの、相変わらずぽかぽかで、痛みもなく心地よい。

「そこ、もう少し広げて」なんて言っているのを聞いたり、今どの辺かなあと思いながら天井をみたり、時々頭の上から麻酔科の先生が話しかけてくれるので、それに答えたりしているうちに、あっという間に手術は進み、「もうすぐ出ますよ」と言われたかどうか、はっきり覚えていないけれど、お腹のほうから「オギャー!」という泣き声が!

すごい!なんか出てきた!

続いて、もうひとつオギャーが来るのを待っていると、待てども待てども泣き声はせず。そのうち、頭の左側にあった診察台に第一子が運ばれてきて、小児科DR2名に診察されている。

眺めていると、麻酔科DRが酸素マスクの上から眼鏡をかけてくれた。動いてる。活気はありそう。なんとなく色が悪いような…(後から、チアノーゼではなく異所性蒙古斑だったことが分かった)。

麻酔科DRの元に看護師がやってきて、「第一子 2250g、アプガー 8/8。第二子 2280g、アプガー 7/8です」と報告している。いつの間にか第二子産まれてる(笑) アプガースコアも問題なさそう。体重は、推定より小さめだったなあ。

しばらくすると、近くまで赤ちゃんたちを連れてきてくれた。「キスも出来ますよ」と言われたものの、なんとなく恥ずかしいので(笑)外してくれた左腕で頭をなでる。あったかくて、やわらかだった。

また腕を固定され、赤ちゃんたちもどこかへ行ってしまい、あとはひたすら終わるの待ち。

術前に病棟の看護師さんから仕入れた情報で、麻酔科が最近導入している新しい鎮痛剤がある、と聞いていたので、麻酔科DRにそれとなく確認してみる。

「最近つかわれてるアセトアミノフェンの新しい痛み止めがあるって聞いたんですけど…」と言うと、
「ああ、アセリオね!忘れてた。言ってもらって、良かったわ」と!

言ってみてよかった(笑)

ということで、さっそく術中から流してもらえることに。ああ、良かった。

前日が張りと痛みで不眠だったこともあり、このぽかぽか感のなか眠くなりつつ、しばらくして手術が終了。おそらく小一時間といったところ。前半は赤子誕生イベントあり退屈せず、後半も麻酔科DRが時々話しかけてくれたり、なんとなく術野の会話を聞きながら進行度合いを想像したりしているうちに終わっていた。

首から下を隠していた布がどけられ、主治医DRとご対面。

運ばれてきたストレッチャーに移してもらい、手術室を後にする。

外の廊下で夫と再会、周産期センターの廊下では母・姉と再会し、私はあっという間に元の病室へ運ばれ、病室のベッドへ。ある程度身辺が整ってから、家族が部屋に通された。

ああ終わったんだなあ。

足元を見ると、お腹がぺったんこになっていた。

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