双子の種類。そして転院。
2015/10/21
前回からの続きです。
ようやく長かったエコーが終わり、席につく。
「一卵性の双胎です。おそらくこれが羊膜と思われるので…、一絨毛膜二羊膜性双胎と思われます。双子の中では2番目にリスクが高いです。」先生から一通りの説明が。
双胎はよく知られている一卵性、二卵性という分類の他に、絨毛膜、羊膜の数でその種類が細かく分かれている。膜性診断とも言い、双子の診断の場合、リスクを考える上で重要な分類である。
絨毛膜というのは、簡単に言うと胎嚢、胎盤。
羊膜というのは、その中を覆い、羊水を満たしている膜のこと。
一絨毛膜二羊膜性双胎というのは、一つの胎嚢の中に二つの胎児が、それぞれの部屋に分かれて存在している状態です。
二卵性の場合は、初期から胎嚢が2つ見える二絨毛膜二羊膜性双胎となり、双子の中では最もリスクが低い。
問題となるのは、一卵性の場合。
受精卵が早期に分裂した場合は、二絨毛膜となるが、多くの場合は一絨毛膜であり、この場合、胎児たちは一つの胎盤を共有する。これが、非常にまずい。
双子の血液供給のバランスが崩れると、片方は大きく、もう片方は小さくなり、どちらの児にとっても生命予後が悪くなる。またその羊水バランスも崩れ、片方は羊水過多に、もう片方は過少で真空パックのような状態になり、胎内で死亡してしまうことさえある。いわゆる双胎間輸血症候群(TTTS)と言われるもので、一卵性双胎の場合、妊娠期間中常にその危険性にさらされることとなる。
一児が死亡してしまった場合、死亡した児に血液が流れ込み、生きている方の胎児も貧血や脳血管障害のリスクが上がり、死亡するリスクが高い。
もちろん、双胎に共通したリスクとして、流産や早産、妊娠高血圧症候群などもあるものの、一卵性の場合とくに重症化する可能性が高く、非常に危険。
こちらの病院では、二絨毛膜までは診れるけれど、一絨毛膜はハイリスク妊娠であり診れないため、周産期母子医療センターを受診するように。早めに病院を探して受診をして下さい。
と言われてしまいました。
もちろん、双胎となればNICUのある病院の方が当然望ましい訳で、もっともです。
双子ショックですっかり呆然とした私に代わって、母が、仕事はいつまで出来るのか、出血があるがどうしたらよいかをきいてくれました。そこ大事。
「みたところ、どんどん出てくる感じの出血ではないので、様子を見ながらでしたら、やる分にはかまいません。ですが、出血が増えたりするようでしたら、もちろんお休みしてください。」
「今後のことに関しては、双胎は管理入院も必要になりますし、あまり長くは仕事を続けられないと思ってください」と。
3月までは出来そうにない…。
ちょうど年度の変わりで休職しようと思っていたのが、どうやらそういうわけにはいかない様子。
次の病院をその場で決めることが出来なかったため、宛名空欄の紹介状を貰い、早めに次の病院を受診することとなりました。診察室を出てからも、母と二人、唖然としているところへ看護師さんがやって来て、
「母子手帳も、もう一つもらってきて下さいね」
と優しく声をかけてくれました。
もう一つ!!そっか!
なんだか色々なことに衝撃を受けながら、病院を出、お昼も過ぎていたので、荻窪でランチをしてから帰ることにしました。出血が増えてきてもいけないので、病院の購買でナプキンを買い装着。
食後帰路につくつもりでいましたが、長い1日はまだ終わらないのでした…。